メディア映像専攻 修士2年 平井亨季

作品タイトル:帰化植物の庭
形式 : ウェブサイト
サイト内映像 : 17分
鑑賞について
ウェブサイト上に埋め込まれた映像を流しながら、スクロールで資料を閲覧できる。
OPEN STUDIOでは時間を決めて映像を再生できるようにする予定で考えている。(例 毎:00~毎:30視聴可能)

内容について
生まれ育った家の庭について、今もまだそこで暮らしている母親と電話したことを契機にした、作者による語りと、実際の電話の音声で構成された映像。電話の音声には、横浜の本牧埠頭で行われている地盤改良、埋め立て、物流の映像と木場にある帰化植物見本園の映像が重ねられている。
埋立地は新しく、裸地であることにより既存の植生がなく、持ち込まれた植物が野生化しやすい。さらに、物流の拠点であるがゆえにこの場所を起点に日本全国に植物種が運ばれていく。
それは広島にある私の実家においても例外ではなかった。
現在はコンテナの普及や、埠頭の整備によって、従来のような埋立地に見られる帰化植物の楽園は少なくなってきたが、その記憶はその場所の住人の生活とともに日本各地に伝搬されるに至った。
土地を所有したいと望むことが生み出した景観について、個人の記憶を語りながらも、個人という枠組みから逸脱することを目指した。